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 米大統領選の民主党候補指名争いで、ジョー・バイデン前副大統領(77)が自らの副大統領候補に女性を指名すると明らかにし、話題になりました。そもそも副大統領とはどれほど重要な役割なのか、傑出した副大統領はこれまでにいたのか? 会社でもどこでもナンバー2は地味と思われがちですが、米国政治に詳しい前嶋和弘・上智大教授に聞くと、副大統領の意外なほど大きな存在感が見えてきます。

「心臓の鼓動1回分」

 ――副大統領とはそもそもどんなポストなのですか。

 合衆国憲法は、大統領が死亡や辞任などによって不在となった場合、副大統領が大統領に昇格することなどを定めています。副大統領の役割は「A Heartbeat Away」と米国でよくいわれます。「心臓の鼓動1回分の距離しか離れていない」という意味です。簡単に言えば、大統領が亡くなったり、執務不能な状況になったりするなど、何かあればその地位を即座に引き継げるという意味です。これが副大統領の役割の中で最も重要です。

 これとは別に、合衆国憲法には副大統領が上院議長を兼ねると書かれています。上院議長の役割は形式的なもので、副大統領が議事の司会進行を務めることはありません。実際には、比較的若手の議員が練習を兼ねて議長としての役割を果たします。

 そのほか副大統領の仕事としては、大統領の代わりに行事に出てあいさつしたり、海外からの要人をもてなしたりすることもあります。

 昔は暇な仕事で影響力も強くなかったようで、初代副大統領のジョン・アダムズ(後に第2代大統領)が「人類のつくった最も不要な職」と言ったほどです。第2次世界大戦中の副大統領、トルーマンはルーズベルト大統領の死を受けて大統領に昇格するまで、自国の原爆開発計画について知らされていなかったとすら言われています。

 ――トルーマンは大統領になった後、広島、長崎に原爆を投下していますよね。

 副大統領も、ひとたび大統領に…

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