米山正寛
農作物の根に寄生して養分や水分を奪い、「魔女の雑草」と呼ばれる雑草ストライガ。アフリカの半乾燥地帯でトウモロコシなどに甚大な被害を与えてきた。その防除について、日本から貴重な研究成果の発信が続いている。
拡大するストライガ。美しい花を咲かせ、「魔女の雑草」とも呼ばれる=杉本幸裕さん提供
ストライガはハマウツボ科の寄生植物。1株に数万個の種子ができ、こぼれた種子は寄生相手の農作物が近くに育つまで何年も待ち続ける。作物が土の中へ出す物質「ストリゴラクトン」を感知すると発芽し、すぐに根を伸ばして作物の根に取り付き、養分や水分を奪うようになる。そして、1カ月余りで赤紫色の花を咲かせる。
拡大するストライガに覆われたスーダンのソルガム畑=杉本幸裕さん提供
アフリカのサブサハラ地帯では、このストライガが時に畑の収穫を皆無にするほどの被害を与える。暮らしを脅かされている人は3億人にも及び、毎年の損失額は1兆円とも見積もられる。米科学誌サイエンスが、世界の食料安全保障に対する七大脅威の一つとして注意喚起したこともある。
対策の一つに、「自殺発芽誘導…
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。
残り:1964文字/全文:2387文字
2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら
速報・新着ニュース
あわせて読みたい
PR注目情報