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母と娘の新型コロナ戦記(1)

 新型コロナウイルスへの感染が国内でも拡大しています。自分が、家族が感染するのでは? もしかしたらもうしているのでは――。そんな不安や恐怖を感じることもあるかもしれません。未知の感染症に対する不安と、どう向き合っていくか。医療に関する作品を多く手がけてきたマンガ家・油沼さんと探ります。全3回シリーズの第1回のテーマは「そもそも肺炎って?」です。

 油沼(あぶらぬま) 医療をテーマとしたマンガを多数てがけている。終末期の父と娘の交流を描いた作品が、昨年、横浜市医療局主催の「医療マンガ大賞」を受賞(https://medical-manga.comici.jp/別ウインドウで開きます)。著書に「マンガでわかる薬剤師 あなたの知らない調剤薬局24時!」(河出書房新社)など。

◆内科医の酒井健司さんが監修しました。

母と娘の新型コロナ戦記(2)
新型コロナ、検査をするのはどんな時? 油沼さんによるマンガの続きはこちら。

身近な病気、肺炎 年間の死者は9万人超

 国内でも感染が拡大している新型コロナウイルスによる感染症。高齢者や持病のある人を中心に、肺炎になって亡くなるケースが相次いでいて、社会に不安が広がっています。

 肺炎そのものはもともと、私たちにとって身近な病気です。2018年の厚生労働省の調べで、肺炎は日本人の死因の第5位。死因の6・9%を占め、年間9万4千人が亡くなっています。これとは別に、誤嚥(ごえん)性肺炎も2・8%を占めています。一方、新型コロナウイルスの感染者のうち、国内では3月28日現在55人が亡くなっています。

 肺炎は、様々な細菌やウイルスへの感染などがきっかけとなり、肺に炎症を起こしている状態です。ひどいせきやたん、発熱、呼吸が困難になることなどが特徴です。風邪やインフルエンザなどのありふれた病気でも、肺炎に進行することがあります。

 細菌やウイルスへの感染が引き起こすのとは異なるタイプもあります。のみ込む力が衰えた人で、食べ物などが誤って肺に入ってしまうことで引き起こされる誤嚥性肺炎や、住環境や免疫の病気と関連して起きる間質性肺炎などです。

 年齢別に見ると、高齢になるに従って、肺炎で亡くなる率が高くなります。新型コロナウイルスについても、肺炎になって重症化しやすいのはやはり高齢者です。糖尿病などの持病がある人もリスクが高いです。

 一方で、肺炎にならなくても、上気道炎や気管支炎、軽い風邪の症状のまま回復したりする人もいます。世界保健機関(WHO)も、中国国内の感染者の分析から、約8割は軽症だとしています。

 原因が新型コロナウイルスであれ、他のものであれ、肺炎の予防策に挙げられるのは、手洗いや健康的な生活で体調を整えることです。「こまめな手指衛生とせきエチケットの徹底、共用品を使わないことや、使う場合の消毒は、感染予防の観点から強く推奨されます」。政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議もこう指摘しています。(松本千聖)