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 英政府は20日、新型コロナウイルス対策で休業を余儀なくされる企業に勤める労働者に、1人月額2500ポンド(約32万円)を上限に賃金の8割を支給すると発表した。企業規模や営利、非営利を問わない。1日にさかのぼって企業からの申請を受け付け、当面は3カ月間をメドにするが、状況に応じて延長する。予算枠は設けず、必要なだけ肩代わりするとしている。

 英政府はこの日、レストランやパブ、劇場などに閉鎖を要請。イタリアやフランスより遅かった感染拡大がここに来て勢いを増し、感染者数が約4千人に及んだことから、経済活動に一部ストップをかけ始めた。

 スナック財務相は「国民の雇用と賃金はできる限り守る」と話し、新制度について「歴史上初めて、政府が賃金支援に踏み込む」と強調した。

 英国では企業の資金繰りを助けるため、納税の一部繰り延べや飲食店などへの助成金、約3300億ポンド(約43兆円)規模の政府保証つき融資枠の新設などの支援策を決めている。しかし経済界からは、雇用を維持するには労働者の賃金に対する直接的な支援が必要、との声が強かった。(ロンドン=和気真也)