拡大する写真・図版聖路加国際病院で石松伸一医師の診察を受ける野坂秀幸さん(右)=2020年2月18日、東京都中央区、新屋絵理撮影

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 オウム真理教が東京の地下鉄車内でまいた猛毒サリンは、25年たっても被害者を苦しめ続ける。

 2月中旬、都内に住む野坂秀幸さん(61)は、聖路加国際病院(東京都中央区)を訪れた。事件が起きた1995年3月20日、この病院で治療を受けた約640人の一人だ。今も月に1回の通院を続ける。視界のぼやけ、足のしびれ、肋骨(ろっこつ)の痛みなどを医師に訴えた。「痛みがどんどん増え、1日1日衰えていく。死にたくなった」。そう言って、顔を手で覆った。

 百貨店の紳士服売り場で働いていた野坂さんはあの日、通勤のため池袋駅から丸ノ内線に乗った。乗り換えに便利ないつもの2両目。すぐに、床にある新聞紙の包みから透明な液体が漏れているのが見えた。乗客がみなせき込む。たまらず2駅目の茗荷谷駅で隣の車両に移った。そのまま出勤したものの、ニュースで事件を知り、病院に駆け込んだ。

首絞められたように

 翌々日には仕事に復帰したが、疲れやすく接客が雑になり、約15年間、一度も受けたことのなかった苦情を1カ月で2~3件受け、辞めた。足の指がしびれ、のども痛む。工場などの日雇いアルバイトで食いつないだが、3日働くと腕や足が上がらなくなった。

 足や指先の痛みはひざや股関節…

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