【動画】違法なアブラヤシ農園の開発で、ラワシンキル野生生物保護区の原生林が失われた=Arie Kaltu氏撮影
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 食品、洗剤など暮らしに欠かせない多くの商品に使われるパーム油。原料のアブラヤシの主要産地では、農園開発のための熱帯林の伐採に伴う気候変動や野生生物への影響、住民の権利侵害といった深刻な問題が起きてきた。持続可能な生産を目指して、流通や生産を変える動きが出ている。

 世界最大の生産国インドネシア。ボルネオ島南部にある中部カリマンタン州タンジュンハラパン村を3月はじめに訪ねた。

 川の対岸はオランウータンやテングザルなど希少生物が生息する国立公園。熱帯林に囲まれた村だ。一本道の両側に家を建て、川からひいた用水路で洗濯や水浴びをし、タンクにためた雨水を飲み水に使う。

拡大する写真・図版川から水をひいた家の前の生活用水路で、洗濯する母と子ども=インドネシア中部カリマンタン州のタンジュンハラパン村、神田明美撮影

 「森とともに生きてきた」と言う村人のアリヤディさん(27)が子どものころ、村人は耕作のほか森で狩猟や木の実の採取もしていた。天然林を木材用に切るなどした時期をへて、村人は森を保全するための植樹などを仕事にするようになった。

 集落から少し離れた森がアブラヤシ農園に姿を変えたのに気づいたのは十数年前。集落から歩けば数時間かかる森の奥で、「日常的に行かないから気づかず突然知ってみな驚いた」。

拡大する写真・図版タンジュンハラパン村付近のアブラヤシ農園。泥炭湿地の水を抜いて乾燥させるための溝(左)も張り巡らされている=2020年3月1日、インドネシア中部カリマンタン州、神田明美撮影

 村人の共有の森だと思っていた人々は抗議行動もしたが、複数の企業により次々と森や田畑が姿を変えた。

 村の別の集落までかつては舟で…

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