メルケル首相、会見後に自宅隔離 陽性の医師と接触

ベルリン=野島淳
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 ドイツメルケル首相が22日、自宅隔離されることになった。首相府報道官の話として、独DPA通信が伝えた。20日にメルケル氏に肺炎球菌予防接種をした医師が、新型コロナウイルスの検査で陽性だと診断されたため。メルケル氏自身も今後、ウイルスの検査を受けるという。

 メルケル氏は22日夕に記者会見し、ウイルス拡大防止のための追加対策を発表していた。この会見後、自宅隔離に移った。執務は自宅から行うという。

 ドイツでは感染者が2万人を超えた。追加対策としては、23日から少なくとも2週間、一緒に住む家族を除き、3人以上が集まることを禁止する。地域によって営業が認められていたレストランは、持ち帰りや宅配サービスを除き閉鎖。美容院など、人が接触するサービスも禁止する。買い物や病院への訪問などでの外出は認められる。

 メルケル氏は記者会見で、行動制限に協力している人々に感謝の意を示したうえで、「みんながルールに従って欲しい。お互いのために一緒に立ち上がるという気持ちによって、この困難な時期を乗り越えられると信じている」と述べた。

 ドイツでは16日、食料品店などを除く大半の店舗のほか、劇場や娯楽施設などの閉鎖を決めたが、イタリアフランスのように「外出禁止令」までは出していなかった。

 だが、行き場を失った若者らが「コロナパーティー」と呼ばれる集会を開くなどしたため、一部の州では追加的に外出制限を導入。22日にメルケル氏と16州の州首相らが電話会議を開き、全国的な対応を話し合っていた。(ベルリン=野島淳

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