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 子どもたちの環境教育や、伝統行事としても行われる魚などの生き物の放流。よい取り組みのようにも見えますが、生物多様性を保全する上では、ほぼ無意味だったり、悪い影響を与えたりすることも少なくありません。絶滅の恐れのある生き物を対象にする際には特に注意が必要です。

 淡水魚を池に放流する例を考えます。例えば、汚染や工事などで生息地の環境が悪化しているのに魚を放した場合、生き残るのは難しいでしょう。「死滅放流」という言葉もあるほどです。

拡大する写真・図版チャネルキャットフィッシュやブルーギルなどの外来魚。かつて誰かが放流したり、逃げ出したりした生き物が生態系に悪影響を与えている=茨城県の霞ケ浦

 ブラックバスなどの天敵がいるのに小さな魚を放せば、食べられてしまうかもしれません。放流された魚を食べて天敵がますます増え、他の魚や生物に悪影響が及ぶ恐れもあります。逆に、強くて大食らいの魚を放流すれば、放流先で他の生き物を大量に食べるかもしれません。放流が池のバランスを壊すリスクがあります。

放流のリスクはまだまだあります。それでも取り組みたいときにはどんなことに気をつけたらいいのか、後半で紹介します。

 別の生息地から持ち込んだ魚を…

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