拡大する写真・図版酸いも甘いも垣根もこえて

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 女性の生き方は広がった。だから選んだ後も迷う。あるいは自分たちの道が最良、と言い聞かせる。でも年を重ねたら、たぶんみんな同じ景色を眺めるようになる。経験を持ち寄って。

人材コンサルティング会社社長・川崎貴子さん(47)

 《1997年、女性に特化した人材コンサルティング会社を設立した。社会人になって4年、25歳の時だった》

 就職氷河期になりかけた頃、人材派遣会社に入社しました。そこは今では大企業ですが、当時はまだ無も名きベンチャー企業。私は「どうしても営業をやらせてほしい」と手を挙げ、スキルを磨きました。学生時代から「いつか社長になる」と心に決めていたんです。多くを教わったのは派遣社員の女性たち。「私ならもっとその能力を生かせる。このまま他人のルールで勤め上げられるか」と、起業しました。たまたま株で300万円をもうけたのも背中を押された一因です。

 破綻(はたん)が決まった山一証券や北海道拓殖銀行の前に行き、女性たちにビラを配ったんです。「仕事見つけます!」って。

拡大する写真・図版川崎貴子さん

 《しかし創業者として奔走した20代は孤立した》

 その間に地元埼玉の友だちは結婚して出産、都心で働く私とは疎遠になりました。会社員時代に上司の文句を言い合って盛り上がった女性たちとも、私が社長になると意見が合わなくなった。

 ふと、周りにたくさんの「島」がある、と気づきました。専業主婦の島、OLの島、バリキャリの島、家事手伝いの人の島、共働きの島……。どの島も居場所と思えなかったある時、遠くの方に小さな島が見えた。そこには同世代で起業した女性数人が。心細そうに身を寄せ合っている雰囲気でした。上陸した私を「良かった!」と大歓迎してくれました。まるで避難した人同士が生存を確認し合うかのように。とても仲良くなったんです。

 ただ、別の島とは交流しない。…

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