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 鳥羽水族館(三重県鳥羽市)で勤務する森滝丈也学芸員(50)が、熊野灘の海底で採集したヤドリゴカイの仲間の新種が、各国の研究者らが活用するデータベース「国際海洋生物種目録(WoRMS)」の「2019年の注目すべき海洋生物10種」に選ばれた。

 鳥羽水族館によると、WoRMSに登録された生物種の中から、「10種」に選ばれたのは森滝学芸員が2017年11月に水深150メートルの海底で採集した体長1センチほどの「タコヤドリゴカイ」だ。多毛類の一種で、19年1月に英国の学術誌に新種として掲載された。

 主に二枚貝の外套膜(がいとうまく)に共生するヤドリゴカイの仲間は、これまでに数十種類確認されているが、タコの表面に共生するタコヤドリゴカイは生態学的に非常に珍しいという。足にはへら状の突起があり、この独特な形状も特徴だ。

 森滝学芸員はこれまでにダンゴムシの仲間「エルツーサモリタキ」など、深海の無脊椎(せきつい)動物を中心に12種類の新種を見つけてきた。WoRMSの「10種」に選ばれたのは初めてで、「自分たちが関わってきたことの成果が評価され、個人としても水族館としても非常に喜ばしい」と話した。(安田琢典)