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 オウム真理教の元代表・松本智津夫(麻原彰晃)元死刑囚の長男(27)が後継団体「アレフ」側に対し、自らの写真などの使用差し止めと損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、東京地裁であった。森田浩美裁判長は施設内での写真の掲示や松本元死刑囚が定めた「皇子(こうし)」など宗教上の名前の使用差し止めを命じ、アレフ側に100万円の賠償を命じた。

 判決によると、アレフは2014年に長男の誕生日に合わせて全国9カ所の施設で催事を開催。長男は事前にアレフ側に対し、自分の誕生日に合わせた催事や名前の使用を拒否すると通知したが、信者らは催事で長男を「後継者の一人」などと名指しし、教団に戻るよう唱えるなどした。

 判決は、長男が「自分の意思を無視して、アレフに神格化される危惧感を抱いていた」と認定。催事の開催が社会に広まればアレフと密接な関係があるとの疑念を抱かれて不利益を被る可能性があるため、自己決定権が不法に侵害されたと認めた。宗教上の名前を使ったことも人格権の侵害に当たると判断した。(新屋絵理)