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 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、国土交通相が、沖縄県による埋め立て承認の撤回を取り消したのは法的に可能な手続きだったのかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第一小法廷(深山卓也裁判長)は26日、可能と判断した福岡高裁那覇支部判決を支持し、県側の上告を棄却した。県側の敗訴が確定した。

 辺野古の埋め立てをめぐって県は、仲井真弘多知事時代の2013年12月に行った承認を、翁長雄志知事就任後の18年8月に撤回。防衛省が行政不服審査を請求し、埋め立て事業を所管する国交相が19年4月、撤回を取り消す裁決をした。

 行政不服審査法は、国の機関という「固有の資格」に基づいて受けた処分については、審査請求ができないと定めている。県側は、防衛省が受けた埋め立ての承認や撤回は「固有の資格」に対する処分だと主張。防衛省は審査請求ができず、国交相による撤回取り消しは「違法な国の関与」にあたるとして、裁決の取り消しを求めていた。

 一審にあたる福岡高裁那覇支部は19年10月の判決で、埋め立て事業に知事の許認可が必要なのは、「一般私人でも国の機関でも変わらない」と判断。「固有の資格」には当たらず防衛省の審査請求は可能で、国交相の裁決も適法な手続きだと結論づけた。その上で、違法な国の関与でなければ訴訟の対象にはならないため、県側の訴えを却下した。

 県は別の訴訟で、埋め立て承認の撤回を取り消した国交相の裁決の妥当性を争っており、那覇地裁で審理されている。(北沢拓也)