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 2020年3月20日、東京五輪開催の関係で例年より早く開幕を迎える予定だったプロ野球。どの選手も開幕日に照準を合わせて過ごしてきたことだろう。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、開幕は延期された。

 「やっぱりファンの方がいてプロ野球は成立すると思う。ファンがいない球場は本当に寂しいし、恩返しできないのはつらい」と、投手の三嶋一輝は話す。

 昨季は71試合に登板。シーズン143試合中、実に2試合に1試合のペースで登板したことになる。「入団してからずっと、ファンや首脳陣の期待を裏切ってきた。ここ2年でようやくチームの力になれてきたかなと感じるが、それでもまだまだ」。だからこそ、マウンドからファンに届けたい思いは誰より強い。

 大切にする言葉は「闘う心」。絶対に後悔しないよう、すべてのボールに全力投球、どんな場面でも自分の100%のパフォーマンスを出す。「見ている人に、弱気な姿は絶対に見せたくない」

 マウンドに上がる際には、映画で悪役レスラーが登場する時の曲を選んで流す。「相手ベンチが盛り上がっているときにマウンドに上がることも多い。自分が悪役だとしても、相手の攻撃の流れを止めることしか考えていない」。どんな形であっても勝つ、という思いを込めた選曲だ。

 今年で30歳を迎えるが、走る量も年々増やし、体は動いていると感じる。「年を重ねるごとにパワーアップができるように取り組んでいる。年齢を感じさせないプレーヤーになりたい」と自己改造に余念がない。

 開幕が延期され、オープン戦は無観客という異例の状態にも、「どんなときでも、打者と戦うことや攻める投球に変わりはない」と、必要以上に心を乱さない。「昨年よりも状態はよいし、開幕への準備はできている。僕は、相手を抑えてベンチに戻るあの時間が最高に好きなんです。大歓声が僕を包み込んでくれているようで」。横浜スタジアムの大歓声に包まれる三嶋の姿を、今年も早く見られることを願う。(横浜DeNAベイスターズチーム付広報・三島輝史)