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 国内有数の桜の名所、青森県弘前市の弘前公園で毎年開かれる「弘前さくらまつり」について、主催する同市など4団体は26日、今年の開催を中止すると発表した。今年は開催100回目を迎える節目の年だったが、国内外で新型コロナウイルスの感染が拡大し、中止は避けられないと判断した。

 さくらまつりの前身となる観桜会が始まったのは1918年。100年を超える歴史の中で中止は44~46年の戦中、戦後以来となる。市役所で他の主催3団体の代表とともに会見した桜田宏市長は、東京都が25日に外出自粛を要請し、外務省も海外渡航の自粛を要請する状況をふまえて「弘前でもいつ感染者が出てもおかしくない。経済への打撃は非常に大きいが、住民の命を守るために決断した」と理解を求めた。

 演芸場や観桜会記念日の催しなど期間中の関連行事は中止する。園内の散策はできるが、飲食は原則禁止し、出店も設置しないという。一方、夜間のライトアップやぼんぼりの設置は中止せず、昨年から2年間を予定する公式応援キャラクター「桜ミク」によるPR事業は継続する。感染防止策をとったうえで花見は楽しめるため、桜田市長は「今年も見事な花が咲くと思う。今年の準備を生かし来年の101回目へ心を一つにしたい」と話した。

 ただ、さくらまつりの例年の来場者は200万人以上。主催団体の一つ、弘前商工会議所の清藤哲夫会頭は「どう開催するか考えてきたが潮目が変わった。飲食関係や出店の人の生活、宿泊キャンセルにどう対応するか考えていく」と話した。(林義則)