[PR]

 かんぽ生命の不正販売問題で、外部弁護士でつくる特別調査委員会(委員長・伊藤鉄男弁護士)が26日、追加の調査報告書を発表した。報道で問題が発覚する昨年6月までの経営幹部の問題認識について、「(不正の)実態を把握できていなかった」と認定した。その上で、昨春のかんぽ株の売り出しにも問題がなかったとの見方を示した。

 昨年7月設置の特別調査委は、郵便局員が不正に走った動機などを分析した報告書を昨年末に公表した。ただ、経営幹部の問題認識は「調査対象外」とし、今年3月までに明らかにするとしていた。

 追加報告書では問題が発覚した昨年6月まで、かんぽの植平光彦社長(当時、以下同)は「顧客に不利益を与える募集を行う郵便局員が相当数いるとは全く思っていなかった」と認定。日本郵便の横山邦男社長は「相当数の不適正募集があると思わなかった」、日本郵政の長門正貢社長らは「実態把握の機会がほとんどなかった」とした。問題認識は当時のメールなども踏まえて認定したという。

 日本郵政は昨年4月にかんぽ株を売却し、保有比率を89%から64%に下げたが、特別調査委は「(かんぽに)投資家の判断に著しい影響を与える事象があるとの認識はなかった」とし、問題はなかったとした。かんぽが問題契約が多数あると公表したのは新聞報道後の6月27日。かんぽの株価は売り出し前より昨夏に一時4割超下がった。

 また、一昨年4月のNHK番組のかんぽ報道に対し、経営陣の認識は「すでに把握し、対応済み」だったとし、「例外的な事例を一般化した偏向報道」と見る経営幹部もいた。抜本解決に必要な措置は講じられなかったとしている。

 特別調査委の伊藤委員長は26日の記者会見で、経営責任について「(郵政3社長が)自ら経営責任をとって辞職したので、十分理解されている」とする一方、各社の取締役としての注意義務については「義務違反があったとは考えていない」と話した。

■「周知の事実」を知らない…

【5/12まで】デジタルコース(月額3,800円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら