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 新型コロナウイルスの感染拡大で、観光大国エジプトから外国人観光客が姿を消している。28日現在でエジプトでの感染者は536人、死者は30人。2011年の民主化運動「アラブの春」に始まる混乱が収まり、近年は観光客が回復していただけに打撃は大きい。

 ウイルス対策のため、エジプト政府は19日から国際航空便の運航を停止。当初は31日までの措置だったが、24日に2週間の延長を発表した。ウイルスの拡大を防ぐために、経済を支える外国人観光客の入国禁止にまで踏み切った。

 政府はさらに、遺跡や博物館などの観光施設を23日から閉鎖。消毒作業を進めている。首都カイロ近郊の世界遺産3大ピラミッドを訪れる人もいなくなった。現地旅行会社の幹部(57)は、「これからどうなるのか。先がまったく見通せない」と嘆く。

 エジプト政府は、イスラム教徒が礼拝に訪れるモスク(イスラム礼拝所)の閉鎖や、夜間の外出禁止も命じている。(カイロ=北川学)