東京や千葉で、新型コロナウイルスの感染者が急増している。病院や福祉施設での集団感染が一因だ。これ以上の拡大を防ぐための対策は急務だが、医師や看護師、介助者にも広がってしまい、「人手が足りない」と現場から悲鳴があがる。
「外来で受診したけれど、新型コロナウイルスにかかっていないか心配」。永寿総合病院のある東京都台東区の保健所には連日、電話が相次いでいる。
同病院は、区内で出産できる唯一の病院だ。約400床あり、区内で2番目に大きい病院の3倍近い病床をもつ。
拡大する新型コロナウイルス感染者が複数人確認された永寿総合病院=2020年3月25日午後、東京都台東区、田辺拓也撮影
最初に感染が明らかになったのは24日。内科のある5階の入院患者と医療従事者ら5人だった。その後、別の階の患者でも判明。医師への感染例も出た。感染者の転院も難航し、28日までに判明した感染者計70人のうち60人ほどが院内で治療を受けている。
病院は25日から外来を中止したが、いまだに会見をしていない。区によると、ウイルスを外部に出さないように気圧を低くした「陰圧室」はすでに埋まり、防護服の着用や手すりの消毒などを進めているが、感染者とそれ以外の入院患者が隣り合った病室にいるケースもあるという。
感染の拡大をうけて、病院は、PCR検査の対象を約700人にまで拡大。そのうち約250人の結果は、まだわかっていない。検査結果が陰性のスタッフは自宅待機をさせている。保健所の担当者は「スタッフ不足にもなる可能性がある。これ以上、患者が増えたら、同院で受け入れきれるのか」と危機感を募らせる。
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朝日新聞社会部