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 米ワシントン・ポスト紙は29日、トランプ米大統領の支持率が上昇し、民主党最有力候補のバイデン前副大統領の支持率と拮抗(きっこう)していると伝えた。登録有権者を対象に聞いたところ、バイデン氏支持が49%だったのに対し、トランプ氏支持が47%だった。トランプ氏が新型コロナウイルスの危機対応で連日記者会見を行うことなどで支持率が上昇しているとみられる。

 同紙と米ABCニュースが共同で22~25日に世論調査を実施。2月の前回調査では7ポイント差だったが、トランプ氏がその差を詰めた。トランプ氏の支持率は米ギャラップ社が13~22日に行った世論調査でも過去最高の49%に並んだ。新型コロナウイルスをめぐる対応については、60%が「支持する」と答えた。

 トランプ氏は国家非常事態宣言を出した13日からほぼ毎日ホワイトハウスで記者会見を行って自らを「戦時大統領」と呼び、コロナ危機を「見えない敵」(トランプ氏)と戦う戦争だと例えている。新型コロナウイルスの問題は米国内では極めて関心が高いため、トランプ氏の会見はCNNなどに中継されている一方、米大統領選をめぐる報道は低調になっている。

 米ラトガース大のロス・ベイカー教授(米国政治)は「過去の世論の動向を見ても米国では戦争などの危機が起きれば、国民は大統領の方を向くという傾向がある。新型コロナウイルスをめぐる記者会見ではトランプ氏はいつも事実を誇張し、状況が進展しているという印象を与えようとしている。しかし、トランプ氏の取り組み方が完全に間違っていると判明しない限り、コロナ危機はトランプ氏にとって有利に働くだろう」と指摘した。(ワシントン=園田耕司)