矢田萌
発達障害や知的障害などがある人でも読みやすいように工夫された本があります。ただ、日本ではあまり知られておらず、まだ種類も限られているのが実情。専門家は、こうした人たちが読書を楽しめる環境を整えるべきだと指摘しています。
拡大する「いっぽんのせんとマヌエル」(偕成社)
チリ発の絵本「いっぽんのせんとマヌエル」(偕成社)は、スペインに住む自閉症の少年・マヌエルくんと作者の出会いによって生まれた。絵本の毎ページに描かれる1本の線をたどっていくと、線が道になったり、ブランコになったりしながら物語が進んでいく。2017年に、原書には入っていないピクトグラム(絵文字)つきの日本版が出版された。日本オリジナルの続編「いっぽんのせんとマヌエル ピクニックのひ」も、今年出版された。
拡大する絵本「いっぽんのせんとマヌエル ピクニックのひ」(偕成社)から。左上にピクトグラムがつけられている
例えば「うさぎがきた。みみをなでる。ふわふわ。」という文章が書かれたページでは、本文とは別に、「うさぎ」「なでる」「ふわふわ」の平仮名と、それぞれを示すシンプルな三つの絵が挿入されている。絵は絵本と同じ作者が描いたものだ。
福祉系団体以外の出版社がピクトグラムつきの絵本を出すのは珍しい。
日本版を担当した偕成社編集部…
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