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 トイレットペーパーが店頭から消え、便乗商法の電話がかかってくる――。新型コロナウイルスの感染の広がりに伴い、様々な混乱が起きている。世界保健機関(WHO)も、誤った感染情報や治療法、陰謀論が拡散する社会的な混乱を指す「インフォデミック」を懸念してきた。いま、この混乱とどう向き合えばいいのか。東京電力福島第一原発事故の避難行動や風評被害などを研究している東京大学の関谷直也・准教授(災害社会科学)に聞いた。

拡大する写真・図版関谷直也さん(本人提供)

 ――感染が広がるにつれて、社会的な不安も広がっています。

 新型コロナについて、私たちがサーベイリサーチセンターという企業と全国の成人男女(4700人)に実施したインターネット調査では、1月には「自分自身がウイルスに感染する不安」を持つ人は2割に満たない状況でした。これは、中国の武漢で原因不明の肺炎が出たり、封鎖措置が出たりしていた頃です。

 ところが国内初の日本人患者を確認したころから上がり始め、2月中旬には半数を超えました。2月28日の臨時休校要請のときに7割近くになりました。さらに、3月に入って7割台となりました。国民の中で、自分自身への問題としての不安がじわじわと高まっていきました。

拡大する写真・図版新型コロナへの不安感の推移=サーベイリサーチセンターの資料から

 調査の詳細な結果は以下のURL

https://www.surece.co.jp/research/3282/別ウインドウで開きます)。

東日本大震災でもスーパーに殺到

 ――SNS上などで、トイレットペーパーは不足するという情報が流れ、店頭で品切れが続く事態も起こりました。

 ちょうどそうした不安が高まった時期と重なったためだとも思います。2011年の東日本大震災でも似たようなことがありました。大震災が起きた3月11日の約2週間後、3月23日に金町浄水場(東京都葛飾区)の水道水から1キロあたり210ベクレルの放射性ヨウ素が検出されたと発表されたときには、スーパーなどに飲料水を買い求める客が殺到しました。

 福島第一原発の建屋が水素爆発を起こし、放射性物質が飛散してから10日ぐらい経っていました。じわじわと不安感が広がっていたところに、火がついたかっこうとなりました。

 危機を身近に感じたことで、自分たちの生活の問題として、不安が一気に高まったという意味では共通しているのかもしれません。

■テレビで感じたウイルスのリア…

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