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 荒天の直江津港(新潟県上越市)で漂流したカヤックの男性(25)=長野県佐久市=を救助したとして、上越海上保安署は30日、港内にある国際石油開発帝石・直江津LNG基地の新川潔所長に感謝状を贈った。吉田勝昭署長は「少しでも遅れていたら取り返しのつかない事態を招いていた」と素早い活動に感謝と称賛の言葉を重ねた。

 同署によると、13日午前に男性の友人から助けを求める通報があり、同署が同基地に協力を要請。基地の男性従業員10人が現場に急行し、浮輪や縄ばしごを使って男性を約5メートル下から引っ張り上げ10分余りの間に救助した。男性にけがはなかったが、自力で歩けないほど衰弱していたという。当時、直江津港内は風速15メートルの風が吹き、高さ1メートル超の波が立っていた。

 救助にあたった須貝渉さん(51)は「あと5分遅れていたら、もっと流されてどうなっていたか」と振り返った。同社は「大型船が入港するため、いろんな訓練をするが、人を引っ張り上げる訓練は想定していなかった」という。

 同基地は2月3日にも、ゴムボートで漂流中の長野県千曲市と長野市の30~40代の男性釣り客2人を救助した。この日も強風と波で巡視艇が近づけない状況だった。

 吉田署長は「今回の表彰には2回分の感謝の思いも込めた。海の天候は急変すると肝に銘じ、過信や油断をせず、天気予報をこまめに確認して安全に楽しんでほしい」と話した。(松本英仁)