拡大する写真・図版栽培しているイチゴは、女性でも作業しやすいよう、小さめの鉢に小分けしている=2020年3月25日、札幌市東区

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 真新しいフローリングの部屋に足を踏み入れると、木製に統一されたベッド、タンス、テーブルが並ぶ。液晶テレビやボードゲームも備えられ、まるで新築の住宅の内覧会を訪れたみたいだ。しかし、光が差し込む窓には頑丈な金属の格子が……。そう、ここは法務省が「試金石」と位置づける刑務所なのだ。

刑罰から治療へ 全国初の取り組み

 キーワードは「刑罰」から「治療」へ。女性受刑者を収容する札幌刑務支所(札幌市東区)では4月から薬物犯罪の再犯を防ぐため、全国初の取り組みを始めた。それに先立ち、施設内が報道陣に公開された。

 新しい室内を一見すると、ごくありふれた女性の部屋だ。共用の風呂場も大きな窓と木目調の壁がありホテルのようにも見える。30人の受刑者が住める。個室で鍵はかけない。基本的にフロア内での移動は自由で、休日や自由時間には廊下の談話スペースで他の受刑者とボードゲームに興じたり、好きなテレビ番組を見たりすることもできる。

拡大する写真・図版受刑者が過ごす部屋は全て個室で、鍵はかけない=2020年2月28日、札幌市東区

 「みのり寮」と呼ばれるこの施設は、札幌刑務支所が支所内に新設した「女子依存症回復支援センター」の居住スペースだ。センターでの取り組みは、薬物犯罪の受刑者の一部を対象にしている。

 札幌矯正管区の細川隆夫第2部長は「規律で縛るだけのやり方では社会に出た後に、自分の頭で考えて生活する力は身につかない。出所後に近い環境で、自主性や協調性を育む必要がある」と話す。

 出所後の暮らしに近い専用の居住スペースを設けたうえで刑務作業の時間を半減。空いた時間を依存症からの回復をめざす活動にあてる。「刑罰」から「治療」へと重点を移すのが狙いだ。

箸の上げ下げまで指示するようでは…

 なぜ、これまでの方法ではだめなのか。

 細川第2部長は「薬物依存症は…

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