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 「アイヌ」への注目度が、高まっている。アイヌの人々を初めて先住民族として位置づけた「アイヌ施策推進法」の施行やアイヌ文化を取り入れた漫画「ゴールデンカムイ」のヒット、4月24日にはアイヌ文化復興・創造の拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」がオープンする。そして、激動の時代を生きた樺太アイヌを主人公に据え、直木賞を受賞した歴史小説「熱源」。アイヌにひきつけられるのはなぜか。筆者の川越宗一さんに話を聞いた。(斎藤徹)

拡大する写真・図版「熱源」 川越宗一著 文芸春秋

 

「熱源」のあらすじ
明治初期から昭和の日本敗戦と南樺太へのソ連軍侵攻までを、樺太アイヌらの視点で描いた、史実を基にした創作歴史小説。樺太(現ロシア・サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ(山辺安之助)は、明治政府に故郷を追われ、北海道・対雁(現・江別市)への集団移住を強いられる。和人からの差別や偏見、同化政策と闘うかれらを、コレラや天然痘の疫病が襲う。妻や友人を亡くしたヤヨマネクフは、生き残った仲間とともに生まれ故郷の樺太に戻ることを志す。一方、ロシア支配下のリトアニア生まれのポーランド人ピウスツキは、ロシア皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られ、そこでアイヌなど少数民族に出会う。2人は樺太で巡り合い、国家や戦争に翻弄(ほんろう)されながらも、それぞれ民族の誇りを胸に、激動の時代を駆け抜けていく。

樺太アイヌ 理不尽と矛盾の歴史

 ――「熱源」の売れ行きが北海道でも好調です。

 「多くの方に興味をもって読んでもらえているのはすごく幸せなことですね。北海道は作品の冒頭の舞台でもあるし、作品の着想を得たのも北海道です。『熱源』に故郷があるとすればそれは北海道だと思っているので、感慨もひとしおです」

 ――旅行で北海道を訪れたのが、執筆のきっかけとか。

 「たまたま白老町のアイヌ民族…

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