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それぞれの最終楽章・食でつながる(4)

在宅栄養専門管理栄養士・安田和代さん

 今回は、脳梗塞(こうそく)の後遺症で嚥下障害があった女性Fさん(享年84)のケースです。普段は寝たきりで、認知症のため会話がうまく成り立たない状況でした。私は、「こいつが喜ぶものを食わせたい」と頑張る90代のご主人の思いを支えようと関わりました。

 Fさんとの出会いは、2016年2月でした。Fさんは、訪問看護師(訪看)と私とで、見せる顔が違っていました。訪看が尿バルーンを交換しようとすると、いやがって抵抗されるので、対応に難渋することもありました。でも私が口周りの筋力を鍛える嚥下体操をするときは、うれしそうにやってくれました。順番も覚え、先取りして体操するほどでした。おそらく彼女にとって私は「痛いことをしない人」と認識されていたのでしょう。

 デイサービスでは、ペースト食ととろみつきのお茶を出されていました。ペースト食は、認知症の方には食事と認識しづらいようで、口に入れても、プーッと噴き出していました。でも自宅では、おにぎりを食べているというのです。そこで私は、50グラムの小さめのおにぎりを3個出してもらうよう、デイサービスの事業所にお願いしました。すると、手づかみでおいしそうに食べていました。ご主人も、満足そうでした。

 自宅での食事は、ご主人がコン…

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