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 太平洋戦争末期の1945年、旧海軍の徳島航空基地(現在の松茂町)から出撃して戦死した特攻隊「白菊隊」の56人を追悼する2発の花火が、4、5両日の午後8時ごろ、同町の月見ケ丘海水浴場から打ち上げられる。10年前から続いてきたが、今年で最後となる。

 隊員ゆかりの人たちによる慰霊祭が2008年で終わり、不動産業を営む沢内健司さん(47)=小松島市中田町=らが「悲劇を語り継ごう」と企画した。隊員が乗った練習機から「白菊花火」と名付け、10年5月に小松海岸(徳島市川内町)から、2発を打ち上げた。白菊1機の搭乗員の数に合わせたという。戦後70年の15年には犠牲者の数と同じ56発を打ち上げた。

 場所を月見ケ丘海水浴場に変え、実施時期をウミガメの産卵に影響の少ない4月に変えるなどして続けてきたが、「白菊花火」が商標登録されたことが判明。18年から行事の名を「白い花火」に変え、商標登録した業者と交渉してきたが、見通しが立たないため、今年限りで終えることにしたという。沢内さんは「『白菊』の名を語り継いでいこうと続けてきただけに残念。今後も白菊が眠る海を守る活動を続けたい」と話す。

 出撃日(5月24、27、28日、6月21、25日)に合わせた海岸の清掃や、沢内さんらが15年に復活させた慰霊祭への参加は続けるという。(福家司)