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 マスクを着用する文化のない米国が、新型コロナウイルスの感染拡大で変わりつつある。街中で着用する人が増えるようになり、「感染予防効果はない」としてきた当局もガイドラインの見直しを始めた。背景には、新たに分かってきた新型コロナの特性がある。

 4万5千人以上の感染が確認されているニューヨーク市の様子は、この1カ月で一変した。現在は原則として在宅勤務が義務づけられ、外出も生活必需品の買い物などに限定するよう求められている。1日昼、食料品店に並ぶ買い物客は半数弱がマスク姿。マンション管理人のアンソニーさん(59)は、「人生で初めてマスクを着けた」と語った。

 元々、欧米では一般の人が街中でマスクをする習慣がなく、「病院でするもの」というイメージがある。米国で新型コロナの感染者があまり確認されていなかった2月初め、ニューヨークの地下鉄で予防のためマスクをしていたアジア系の女性が男に殴られるなどの事件も起きたほどだ。

 米疾病対策センター(CDC)も、新型コロナの感染が拡大をしてからも「健康な人は、症状のある人を世話する場合でなければ、マスクの着用は必要ない」と強調し、ホームページでも周知してきた。ジェローム・アダムス米医務総監は2月末、ツイッターで「みんな、これは真剣だ。マスクを買うのをやめよう!」とツイート。一般人がマスクを買いに走ると、医療関係者や感染者がマスクを手に入れられなくなり、地域全体にリスクが広がるとの主張だった。

 しかし、この姿勢は変わりつつある。ホワイトハウスの新型コロナ対策チームの主要メンバーの1人、米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は3月31日にCNNのインタビューで、「他人にウイルスをうつさないことを考えれば、最良の方法の一つはマスクをつけることだ」と発言。マスク着用を一般に勧めることを、対策チームの中で「かなり真剣に検討している」と明らかにした。

 大きな理由は、ウイルスの特性にある。新型コロナはインフルエンザなどと同じように、せきやくしゃみなどの飛沫(ひまつ)から感染するが、インフルエンザとは異なり、感染しても症状が出ない人が一定数いることが分かってきた。CDCのロバート・レッドフィールド所長によると、こうした感染者は最大で25%に上り、感染した自覚がないまま、ウイルスを広めている人が多数いる可能性があるという。そこで、飛沫による感染防止策としてマスク着用が注目をされている。

 マスクの効果を指摘する専門家…

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