[PR]

 政府・与党は3日、新型コロナウイルスの感染拡大によって所得が一定程度減少した世帯に対する支援策として、1世帯30万円の現金を給付することを決めた。安倍晋三首相と自民党の岸田文雄政調会長が同日、合意した。給付金がはやく届くよう、自己申告制とすることも固まった。

 岸田氏は首相官邸での首相との会談後、「一定の水準まで所得が減少した世帯に1世帯30万円支給すべきだと申しあげ、首相と認識が一致した」と記者団に述べた。岸田氏は「世帯の(構成人数)平均は2・27人で、念頭に置いた」などと説明した。

 その後の記者会見で、菅義偉官房長官は「仕事が減少するなど収入が減少し、生活に困難をきたす恐れのある家庭に生計維持のために必要な資金を交付する新たな給付金の仕組みを検討している」と述べた。1人あたりでなく、世帯を基準とすることについては「生活支援を中心に考えれば、世帯単位で考えることが適当ではないか」とした。

 政府・与党はこの週末、対象世帯の線引きなどの残る点を詰める。7日にも緊急経済対策としてとりまとめ、閣議決定する予定だ。

 政府関係者によると、対象世帯の線引きでは、2月以降、月収が前年同月より減り、住民税非課税世帯の水準まで年収換算で落ち込むと見込まれる世帯などの案が検討されている。もともと所得水準が高かった世帯は、所得の半減といった減収幅を大きくする案もある。給付金は非課税にし、新型コロナの影響でも受給額が変わっていない生活保護受給者は対象外にする方向だ。

 自己申告制とするのは、行政機関が各世帯の減収を確認する手続きを入れると、困っている人に給付金が届くまでに時間がかかるためだ。「性善説に立つしかない」(官邸幹部)との声は複数あり、書類偽造など悪質な場合の対応も課題になっている。(岡村夏樹)