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 佐賀県唐津市北城内の西ノ門館で、国の重要無形民俗文化財「唐津くんち」の13番曳山(やま)「鯱(しゃち)」(水主町(かこまち))の保存修復作業が進んでいる。石川県輪島市の輪島塗の老舗「田谷(たや)漆器店」から派遣された職人2人が昨年11月から取りかかり、全工程の半分近くまで進んでいるという。9月に完成する見通し。

 1988年の前回修復で施された表面の塗膜はかき落とされた。今は下地を塗る「地付け」という作業中で、「輪島地の粉」と呼ばれる珪藻土(けいそうど)の焼成粉末を混ぜた「下地漆」を塗る。今後の「中塗り」「上塗り」に影響する大切な作業という。

 輪島塗の職人は30年と66年の修復に携わった。漆器店の10代目、田谷昂大(たかひろ)さん(28)は「水主町の皆さんの熱い思いに応えられるように、力を合わせて頑張りたい」と話す。作業は館内からガラス越しに見ることができる(月曜休館)。

 町内会長の古瀬俊明さん(67)は「うろこと頭部の凹凸が鯱の特徴。伝統通りに仕上げてくれると期待している」と話している。(渡辺松雄)