[PR]

 金沢能楽会は5日、新型コロナウイルスの影響で中止になった公演の一部を収録し、動画投稿サイト「ユーチューブ」で無料配信する試みを始めた。

 金沢能楽会によると、2月末から公演の中止が続き、本来なら5日に石川県立能楽堂で予定されていた年に一度の「別会能」も取りやめになった。同会の能楽師、佐野玄宜(げんき)さん(38)が「お客様には来ていただけないし、私たちも舞台がなくなってつらい。何かしたい」と提案。演目の一部を無観客で収録し、配信することにしたという。

 この日は、源義経の旅路に現れた平家の亡霊を弁慶が退散させる物語「船弁慶」を収録した。シテ(主役)を務めた宝生流宗家の宝生和英(かずふさ)さん(34)は「お客様とつながるツールが増えたと前向きにとらえている」。佐野さんも「これを機に、初めて見る人にも興味を持ってもらえたら」と話した。今後も解説動画などの配信を考えているという。

 動画は約25分で、金沢能楽会のチャンネルで今月末まで見られる予定。(沼田千賀子)