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 5歳で誘拐され、祖国に戻れない。1年前、アフリカ東部の小国ジブチで、そう訴える17歳の少年に出会った。身分を示すものさえ持たず、2年間、荒涼としたへき地から抜け出せずにいた。「お父さんやお母さんに会いたい」。私は、少年の家族を捜しにいった。

拡大する写真・図版イエメン行きを思いとどまった人々が一時的に滞在する国際移住機関(IOM)の施設=2019年2月16日、ジブチ北部オボック、高野裕介撮影

 中東・アラビア半島の南端にある内戦下のイエメンから、海峡を隔てて約30キロのジブチ。昨年2月、北部オボックの小さな港町から車で10分ほど内陸に入ると、土漠の真ん中に国際移住機関(IOM)の施設があった。

 中東の裕福な産油国で稼ぐことを目的に、エチオピアなどから経由地のイエメンに渡る若者たちを取材するため、私はオボックを訪れていた。気温は40度近く。500人を超えるエチオピア人らが即席のテントや日陰で暑さをしのいでいた。彼らは故郷から150キロ以上歩いてオボックにたどり着き、密航業者の手引きでイエメンに入国しようとしていた。だが、内戦があることや海を渡ることをここで初めて知らされ、思いとどまった人たちも多かった。

 「1人だけスーダン人がいるよ…

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