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 経済産業省資源エネルギー庁幹部らが虚偽の公文書を作った問題で、同省が今回のような省内での組織的な不正を警察に報告したのは、過去約3年間で初めてだったことが分かった。同省が国会に説明した文書で明らかにしたもので、悪質性を否定する同省の説明と矛盾する、との批判も出そうだ。

 朝日新聞が2日、経産省が今回の問題を警視庁に報告していたと報じたのを受け、同省は過去の警察への報告事例を整理し、国会に提出した。

 その文書によると、過去3年程度の間の報告事例のうち、今回の問題は「不適切な決裁手続き」として報告され、職員による組織的な不正はこの1件のみ。このほかは、職員が自ら設立した営利企業に公金を不正支出した件や、職員が診断書を偽造して休暇を不正に取っていた件など職員個人の不正や、委託先の団体による補助金の不正受給などだった。

 今回の不正は、関西電力への業務改善命令をめぐり、エネ庁の課長級職員が部下に虚偽の日付の入った公文書を作るよう、指示・決裁したもので、弁護士からは「虚偽公文書作成にあたる」との指摘もある。だが、梶山弘志経産相は、手続き面での問題で告発までの高い違法性はない、としている。省内にも批判の声があり、ある経産官僚は6日、「不正を重大にとらえているかのように見せるため、形式的に警察に報告したのではないか。関係者への処分は甘く、本当に反省しているとは思えない」と話した。(野口陽、伊藤弘毅)