住みやすい街どうつくる? 根づくかグリーンインフラ

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編集委員・佐々木英輔
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 「グリーンインフラ」が注目を集めている。自然の持つ機能を生かして土地の使い方を工夫し、より安全で持続可能な地域づくりにつなげる考え方だ。防災、環境、地域振興など様々な要素を兼ね備え、分野をまたいで取り組んでいく点が、これまでのコンクリートなどのインフラや単なる緑化とは違う。まちにどこまで根づくか。

 昨秋、東京都町田市にオープンした「南町田グランベリーパーク」。映画館やスヌーピーミュージアム、多彩な店舗が並ぶ新たな人気スポットだ。市と東急電鉄が、駅につながる商業施設と公園を一体で再開発した。

 その一角には、レインガーデンと呼ばれる場所がある。石が敷き詰められ、ハンノキやネコヤナギ、アゼスゲなど大小様々な草木が植えられている。降った雨を地中にしみ込ませて流出を抑え、川や下水道があふれにくくする仕掛けで、雨庭(あめにわ)とも言う。

 遊歩道沿いには側溝のように石が敷かれ、緑地帯が連なる。これも雨水を浸透させるバイオスウェル(緑溝)という手法だ。浸透性舗装も施し、調整池は容量を倍にした。店舗は緑をちりばめたオープンな空間に面し、散歩の延長で歩き回れるようになっている。公園には、気軽に体を動かせるトラックや表示を整えた。

 行き来の少なかった二つの場所をつないで街の価値を高め、新たな定住も促すのが再開発の狙いだ。公園での行事で地域の文化も育み、防災や健康づくりにもつなげる。プロジェクトに携わった東京農業大の福岡孝則准教授は「利便性が高く自然に近い街の魅力を生かしている。グリーンインフラの一つのモデルになる」と言う。

浸水対策にとどまらぬ機能 自然を生かし持続可能に

 自然に備わる多様な機能を社…

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