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 大阪の観光名所、通天閣(大阪市浪速区)は7日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて緊急事態宣言が出た後も営業を続ける方針を明らかにした。運営会社「通天閣観光」の高井隆光社長(45)は「一時的にでも休業して通天閣の灯を消してしまえば、地域の経済が死んでしまう」と話した。

 通天閣では現在も来場者の体温を把握し、展望台では2メートルの間隔を空けてもらうようにしている。花見や春休みと重なるこの時期、入場者数は3千人を下回ったことはなかったが、6日は約80人と激減している。

 休業すれば、従業員の雇用にも影響が出るため、補償が前提だと考える。ただ、どのような補償がされるのか、行政機関に問い合わせてみたものの、担当部署からまだ回答はないという。高井社長は「ウイルスを軽視はしていないが、名指しで休業命令が出るまでは続けようと思う。『要請』では閉めるに閉められない」という。

 売店では、取引先の土産物会社から買い取った在庫の商品を3~7割安で販売し、通信販売も始めた。「できることを考えてやっていく。これから1年は観光業だけでは食べていけない。業態の転換も決断しないといけないかもしれない」と窮状を訴える。(添田樹紀)