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 オーストラリアの連邦最高裁は7日、少年2人への性的虐待罪に問われていたローマ・カトリック教会の枢機卿、ジョージ・ペル被告(78)に、一審の有罪判決を破棄して逆転無罪を言い渡した。フランシスコ教皇の元側近としても知られたペル被告は同日、収監されていたメルボルン近郊の刑務所から釈放された。

 ペル被告は、1996年2月と97年12月に大司教を務めていたメルボルンの聖パトリック大聖堂で、日曜日のミサ後に当時13歳の聖歌隊の少年2人に性的虐待をしたとして起訴された。豪南東部ビクトリア州地裁に昨年3月、禁錮6年の有罪判決を言い渡され、上訴していた。

 最高裁判決は、被告はミサの後に参列者に応対する必要があったことなどから、被告の犯罪を認定するには合理的な疑いが残るとして無罪とした。

 判決を受けてローマ教皇庁(バチカン)の報道室は「ペル枢機卿に対する刑罰を取り消した最高裁の判決を歓迎する。同時に、未成年者に対する虐待を防ぎ、起訴する責任がバチカンにあることも再確認する」とのコメントを発表した。(シドニー=小暮哲夫)