[PR]

 国立感染症研究所は、国内で新型コロナウイルスの感染がわかった約520人の症状や経過を調査した結果を公表した。集中治療室(ICU)での治療が必要になった重症患者35人の5割程度に糖尿病などの基礎疾患があった。

 感染症法上の指定感染症に指定された2月1日から3月23日までに、自治体などが実施したPCR検査で陽性となった1~97歳の計516人について分析した。クルーズ船の乗員・乗客214人も含む。

 年齢別では、70代が124人(24%)と最も多く、60代が98人(19%)、50代が87人(17%)と続いた。年齢を低い順に並べたときの中央値は60歳で、60代以上が全体の約5割を占めた。性別では男性が55%、女性が45%だった。

 報告された症状の割合は発熱79%、せき76%、肺炎63%、全身のだるさ47%、のどの痛み29%など。発熱やせきの割合はほぼすべての年代で大きな差はみられなかったが、肺炎の症状は年齢が上がるほど割合が高い傾向があった。重い呼吸不全に至ったのは10人で、いずれも60代以上だった。

 ICUに入った人は詳しく調査できた323人のうち35人(11%)。少なくとも約5割に、糖尿病や高血圧などの基礎疾患があった。気管挿管などの措置が必要になったのは347人のうち49人(14%)で、約6割に基礎疾患があった。人工肺(ECMO)は40~80代の計18人に使用した。

 調査期間中に死亡した人は10人(全体の2%)、約半数の261人が退院した。入退院日がわかっている226人の平均入院期間は16・6日。3月23日の時点で無症状の人は40人(同8%)だった。(野口憲太)