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 施設の利用は、どこまで制限されるのか――。新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づき、近畿で緊急事態宣言の対象となった大阪府と兵庫県。利用者や事業者はその動向を注視していたが、いずれもただちに利用制限を要請することはしなかった。

 大阪府は7日午後1時半から吉村洋文知事が出席して対策本部会議を開催する予定だった。緊急事態宣言を踏まえて改定した国の基本的対処方針は昼ごろまでに示されると想定していたからだ。だが国からは連絡が来ず、府健康医療部の担当者は「正午過ぎからバタバタし始めた」と明かす。

 国の対処方針が示されたのは午後5時ごろになってから。事前に準備していた会議資料も、国の対処方針と齟齬(そご)がないように急きょ修正し、会議は結局午後6時半にずれ込んだ。

 焦点となった施設の利用制限について、吉村知事は「本来は外出自粛要請と一体でやるべきと考える」とした上で「国が『まずは自粛要請を』と明記している。今は一致団結して、ワンメッセージを出すべきと判断した」と説明。潜伏期間を終えた4月下旬までに外出自粛要請の効果を見極めた上で、映画館や運動施設、バーやカラオケ店などを対象とするとした。

 旧自治省や総務省の官僚を長くつとめた兵庫県の井戸敏三知事は、県内の感染者が40人を超えた3月12日時点でも「今が緊急事態かというと、現状ではほど遠い」と述べ、慎重な立場だった。その井戸知事が緊急事態宣言を受けた県の対応を検討する方針を明かしたのは6日の臨時会見。ただ翌7日朝も現場の県職員は「国からの情報がなく、何も決まっていない」と当惑していた。

 人が集まる様々な施設や店の利用制限を要請するかどうかについては、結果的に盛り込まず。7日午後6時過ぎからの対策本部会議では、接客を伴う飲食店やカラオケなどの利用自粛を求めるとした、従来の方針を踏襲するにとどめた。井戸知事はこれについて「(対象を広げると)事業者には大変な痛手になる」と述べ、「こちらからあれはだめ、これはだめ、という分類はしない。『3密』を基準に(県民に)判断してもらう」と語った。

 東京都は、休止要請などを出す具体的な施設について6日に案をまとめ、7日夜にも示す予定だったが、対象の事業者について国との見解に相違があり、10日に延期することとした。(森下裕介、青瀬健)

 7日出された緊急事態宣言の対象地域に含まれた福岡県の小川洋知事は7日夜、県庁内で対策本部会議を開き、同日から5月6日までの間の緊急事態措置を決めた。生活維持に必要な場合を除く外出自粛や在宅勤務などによる出勤の低減、イベント開催の自粛などを新たに求めた。

 小川氏は会議後に記者会見し、「県民一人一人の行動がこの地域、日本の状況を規定する」と述べ、県民に協力を呼びかけた。

 措置は福岡市など政令指定市も含む県全域が対象。新たな県民への要請として、▽通院や職場への出勤、屋外での運動、散歩、買い出しなど生活維持に必要な場合を除いて外出を控える▽出勤は外出自粛の要請の対象としないが在宅勤務、時差出勤、自転車通勤など人との交わりを低減する▽都道府県をまたいだ不要不急の帰省や旅行などを極力避ける▽感染拡大のおそれのあるイベント開催を控える▽食料、医薬品など生活必需品の買い占めをしない――の5点を挙げた。

 学校の休校については、各市町村が改めて期間などを判断するよう求めた。また、施設の使用制限など民間への休業要請について、「必要があれば発動できるようにする。まず(措置の)効果を見ていく」と述べるにとどめた。

 一方、症状のない人や軽症者を療養させるための宿泊施設について「民間施設と協議しており、200床を超えるホテルと細部を詰めている」と話した。(山田佳奈、宮野拓也)

 大阪大の宮坂昌之招へい教授(…

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