マスクを手作りするために家庭用のミシンがよく売れている。大阪市の老舗メーカー、アックスヤマザキは4月の受注が予想の3倍に。初心者でも簡単にマスクを縫える方法を紹介する動画をつくり、「お裁縫デビュー」を後押しする。
アックスヤマザキが3月27日に発売した「子育てにちょうどいいミシン」は、税別1万円とお手頃価格。スマートフォンで動画を見ながら作業できるように、スタンドもつけた。動画はQRコードで読み込み、子供用マスクなら「直線縫い」3回でできる。
ほかに弁当袋や上履き入れといった子どもの新生活に欠かせないグッズも動画を参考に作れる。新製品をインスタグラムで発信したところ人気を呼び、フォロワーが急増。2週間ほどで1万人を突破したという。
ミシンの需要は、平年なら入学式前の3月下旬ごろに落ち着く。ところが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大で始業が遅れ、マスク不足もあって注文が増え続けている。アックスヤマザキでも2月から販売が伸び、工場の稼働時間を延ばして平年の4割ほど増産しているが、需要に追いつかない状態だ。
山崎一史社長は「急激な需要の拡大に正直かなり驚いている。一日でも早くミシンを届け、感染予防の役に立てば」と話す。(井東礁)
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