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 亡くなった男子大学生の遺族は9日、代理人弁護士を通じてコメントを発表した。

 就職先としてパナソニック産機システムズを選ぶことがなければ「こんなに早く旅立ってしまうことはなかった、あの日に戻れるなら戻りたいと思うと、毎日涙が溢(あふ)れ、悔やんでも悔やみきれません」といい、「追い詰めた人事課長Aや、それを放置していた会社を、一生許す事が出来ません」などとつづった。

 また、「自慢の息子が亡くなってしまった事の重大さをしっかり受け止め、この様な事が二度と起こらない様に根本的に会社運営を見直して欲しい」と再発防止と企業の姿勢の見直しを強く求めた。

 さらに、「パナソニックグループであるからこそ安心して息子を任せたのに、このようなことが行われていたと思うと、パナソニックのロゴを見るだけでも怒りが湧き、裏切られた気持ちです」と、親会社のパナソニックに対する思いをコメントの最後につづった。

 亡くなった男子大学生の遺族のコメント(全文)は次の通り。

    ◇

2020年4月9日

父・母

 息子は、2018年5月にパナソニック産機システムズ株式会社から内定を得ました。息子は、他の会社からも内定を得ていたのですが、この会社はパナソニックグループの会社だし、研修もしっかりとしているとのことで、「ここなら自分が成長出来るのではないか、ステップアップ出来るかもしれない」と言って、この会社を就職先に決めました。

 息子は、2018年7月頃から、内定者交流サイトの活動を始めました。息子は、ログインして、コメントを付けることや、課題とされた図書を読んでの感想も投稿しなければならないなど、常時、サイトへの接続を強いられるようになりました。課題とされた図書も通販で探して購入し、家には大量にあります。旅行に行った際にも、図書とパソコンを持ち込み「楽しめなかった」と言っていました。インターンシップや懇親会などもサイトで参加を呼びかけられて参加し、多忙を極めていました。息子は、常に内定者交流サイトに接続し、毎日、人事課長Aの投稿を読み、そこでの課題をこなすなど、内定者交流サイトを通じた活動が生活の中心を占める様になりました。

 更に人事課長Aは、自分は「自分の評価によって、あなたをどの様な配置もできる」「入社後はもっと厳しい状況が待っている」とこの様な言葉を使って息子を追い込んでいきました。息子は、「人事が威圧的」「圧力が凄(すご)い」と漏らす様に言っていました。息子は、内定者交流サイトでの活動に疲弊し、人事担当者からの心理的な拘束と圧迫に耐えかね、そして就職先の会社に絶望して、自死してしまいました。

 息子が就職先にこの会社を選ぶことがなければこんなに早く旅立ってしまうことはなかった、あの日に戻れるなら戻りたいと思うと、毎日涙が溢れ、悔やんでも悔やみきれません。

 これからの楽しい未来も奪われ、大学から社会に巣立つ間近で、この様な事になってしまい、追い詰めた人事課長Aや、それを放置していた会社を、一生許す事が出来ません。

 会社に対しては、私達にとってはたった一人のかけがえのない自慢の息子が亡くなってしまった事の重大さをしっかり受け止め、この様な事が二度と起こらない様に根本的に会社運営を見直して欲しいと思います。

 パナソニック株式会社に対しては、パナソニックという看板を信頼して息子は入社したのに、パナソニックグループであるからこそ安心して息子を任せたのに、このようなことが行われていたと思うと、パナソニックのロゴを見るだけでも怒りが湧き、裏切られた気持ちです。以上