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 新型コロナウイルス感染拡大による解雇や雇い止めを防ぐために拡充する「雇用調整助成金」の詳しい申請方法などを、厚生労働省が10日発表した。従来は申請から支給までに約2カ月かかっていたが、手続きを簡素化して約1カ月で支給できるようにする。13日から受け付けを始める予定。

 仕事が減るなどして会社の都合で働き手を休ませる場合、会社には、過去3カ月の平均賃金の6割以上を休業手当として払う義務がある。雇用調整助成金は、売り上げが落ちても雇用を維持して休業手当を払う企業に、一部を助成して支援する仕組みだ。

 ふだんの助成率は休業手当の2分の1(中小企業は3分の2)だが、政府は新型コロナに伴う4~6月の特例として、一人も解雇や雇い止めしない場合は、助成率をリーマン・ショック時なみの4分の3(同10分の9)に引き上げる。労働時間が週20時間未満のパートタイム労働者やアルバイトへの休業手当も対象に加える。

 このほか、助成する休業範囲も広げる。これまでは、1日の労働時間の一部を休業させる場合は、少なくとも1時間は全員を一斉に休ませる必要があった。このためホテルやタクシーなど、従業員がシフト制で日々働く職場の場合、シフト時間の一部を休業させたくてもこの助成金を使えなかったが、こうした働き方も対象にする。詳細は厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/index.html別ウインドウで開きます)で確認できる。こうした方針は3月末に発表したが、詳細が明らかにならず、企業から問い合わせが相次いでいた。

 雇用調整助成金は、休業させた日数の証明などのために用意するべき書類が多く、初回の申請から支給まで約2カ月かかっていた。そのため「支給前に資金ショートしてしまう」などの批判が出ていた。厚労省は今回、書類に記載を求める内容を半減させて添付書類も減らし、審査する人員も増やすことで、約1カ月で支給できるようにするという。(滝沢卓)