「もしドラ」で経営も野球も学んだ 興南・我喜屋優監督
一冊入魂「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(岩崎夏海著)
本を読めば、たくさんの人に出会えます。大リーグの名将スパーキー・アンダーソンに監督像を教わり、経営学の父ピーター・ドラッカーから組織や経営を学びました。今は、教養を身につける絶好の機会です。
入門編として、「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(岩崎夏海著、ダイヤモンド社)を開いてみませんか。主人公の女子高校生が氏の名著に出会い、仲間と一緒に野球部を変え、甲子園を目指す物語です。
経営も野球も同じです。自分で計画を立て、実行し、結果から学ぶことが大切。監督に言われるがままではいけません。疑問や問題意識を持って自分をマネジメントするのです。試合で打席やマウンドに立つのはあなただから。組織は人でできています。個々の力を発揮してこそ、チームは強くなります。
本の一節に経営者に必要な資質は、「才能ではなく、真摯(しんし)さ」とつづられています。何事もひたむきに、一生懸命に取り組むことから、いい結果は生まれるのだと思います。(聞き手・木村健一)
〈がきや・まさる〉 興南(沖縄)監督。主将を務めた1968年、全国高校野球選手権大会で沖縄勢初の4強入り。社会人野球の選手や監督を経て、2007年、母校の監督に就任。10年、沖縄勢初の選手権大会優勝を果たし、春夏連覇。69歳。
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新型コロナウイルス感染拡大の影響で高校球児の多くが、満足に練習できないでいる。体を動かせないときは、頭を鍛えよう。指導者たちが、魂を込めて君たちに贈る一冊。『一冊入魂』
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