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 東京都が10日に公表した休業要請の対象には、「遊興施設」としてインターネットカフェが含まれた。一方、デイサービスを提供する施設や理髪店は、対象からのぞかれた。

「泊まるところがやられたら、終わりだ」

 都内で住居がなく、ネットカフェに泊まる人たちは約4千人と推計される。

 「泊まるところがやられたら、終わりだ」。10日、新宿・歌舞伎町でネットカフェの看板を見つめていた土木作業員の男性(56)はつぶやいた。

 15年ほど、働く現場に合わせて転々とする毎日を続けてきた。前々日は新小岩、前日は池袋のネットカフェで夜を明かした。「これからは外で寝るしかないかも」とこぼした。

 都はネットカフェなどに寝泊まりできなくなった人向けに、ホテルなど約3千室を無償提供する方針だ。

休業要請、対象外の施設は

 お年寄りにデイサービスなどを提供する施設は、休業は求められなかった。世田谷区のデイサービス事業者は、通常通りのサービスを続ける。担当者は「休業したら、食事や入浴などで困る人がたくさんいる。不安に思っていた利用者も多かったのでよかった」と語る。

 一方で立川市の施設の担当者は「高齢者が感染すると重症化するリスクがある。いっそ休業を要請された方が、やめる判断をしやすかったのではないか」と複雑な心境を明かした。

 理髪店については、調整の末に休業要請の対象から外れた。新宿区にある理髪店の男性店長(52)は「これで従業員の収入が確保できる」と安心する。ただ「多くの客と接するので、感染のリスクは高い」と話し、国や都に対し「理容業界にもマスクや消毒液を配るなど、感染防止の対策をとってほしい」と訴えた。