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 新型コロナウイルスの感染拡大が、ホームレスの人たちを追い詰めている。外出自粛が進んだ結果、路上で販売して収入が得られる雑誌「ビッグイシュー日本版」の売り上げも急減。発行元は緊急の支援策として、3カ月限定の通信販売に乗り出した。そのうえ、インターネットカフェへの休業要請で、路上生活者が増える恐れも出ている。

 東京都千代田区、JR有楽町駅近くの歩道。ビッグイシュー販売者の島田肇さん(49)は、都が休業要請の対象施設を公表した10日も、グレタ・トゥンベリさんの写真が表紙を飾る最新号を手に、いつもの場所に立っていた。

 「感覚的に人通りは以前の3~4割しかない。1日に25~30冊売れたのが、特に安倍(晋三)首相が7日に緊急事態宣言を出した後は、10冊くらいに落ちた。人と接することを避ける動きも影響している気がします」

 月2回発行のビッグイシュー日本版は、4月から100円の値上げで450円になった。販売者は1冊220円で仕入れ、差額の230円を得られる仕組みだ。10冊しか売れないと1日の収入は2300円で、交通費などを差し引くと食いつなぐだけで精いっぱい。自立への道は遠い。

 昨年9月に販売を始めた島田さんは、それでも毎日、マスク着用で気を配りながら、ここに立ち続けるつもりだ。「いまやめたら、応援してくれている常連のお客さんが離れてしまう。コロナの問題が出てからも、『この時期、大変ですね』と声をかけてくれ、励みになっています」

 10日には、3月末に派遣切りに遭い、ネットカフェにいたという男性が「自分も販売できるか」と尋ねてきた。島田さんも、お金に余裕がある日はネットカフェで夜を過ごしてきた。だが、都はネットカフェにも休業を求めた。「感染防止は必要だけど、これから心配ですね。売り上げの減少もあり、販売者仲間にも心が折れた感じの人がいる」

 こうした販売者の苦境を受け、発行元の有限会社「ビッグイシュー日本」は、4~6月の3カ月間に発行する6冊を、送料を合わせて3300円で届ける通信販売を始めた。同社のホームページ(https://www.bigissue.jp/別ウインドウで開きます)から申し込み、クレジットカードか郵便振替で支払う。

 販売者がいない地域に限ってきた定期購読の対象を、今月から年間単位で全国に広げた矢先。4月1日号の当初7日間の販売数が前年比36%減となり、外出自粛に沿った対応として急きょ打ち出した。2千人の購読が目標で、売り上げの半分以上を雑誌販売が主な収入源の約60人に分配する予定だ。問い合わせは大阪本社(電話06・6344・2260、メールinfo@bigissue.jp)へ。

 感染拡大に伴う雇用の悪化など…

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