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 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、日本赤十字社が運行する献血バスが行き場をなくしている。各地のイベントが中止となり、献血に協力していた企業や大学などから断られるケースも増えているためだ。必要な血液を確保できなければ、医療現場に影響が出かねず、関係者は危機感を募らせている。

「輸血は自粛できない」

 今月8日、大分県別府市の温泉施設の駐車場に、1台の献血バスが止まった。青空の下で問診し、バスは窓を開けて密閉を避ける。ホームページを見た休講中の大学生も協力に駆けつけた。温泉施設は、献血バスの窮状を見かねて初めて協力したという。

 県赤十字血液センターの担当者は「輸血は自粛できず、このままだと足りなくなることが起こりうる。多くの人に協力してもらえて良かった」。

 県内では、1人あたり400ミリリットル換算で、月2700~3100人分が必要だ。1人が年間に献血できる量や、献血した人が次の献血ができるまでの期間などは国が基準を定めている。献血バスはそれを踏まえ、月ごとの血液の供給計画に、人が集まる祭りなどのイベント日程や協力企業・団体の予定を当てはめて運行計画を立てている。

 だが、イベントの相次ぐ中止や延期で例年のようには計画が立てられない。さらに各地で外出自粛要請が出始めてからは、企業や大学から「外部の人を敷地に入れられない」「人が集まる機会は避けたい」などと断りも入るようになった。

献血者数、計画の3分の2に

 予定を前倒ししたり、新しい協力先を探したりしているが、「いくらやっても変わっていく。こんなに計画を作り替えたのは初めて」と、同センター献血推進課の毛利英明課長(48)は漏らす。

 今月は延べ44台を運行する予定だが、10日までに13台分の予定を変更した。1日に最大3台を運行できるが、1台も動かない日もある。センターのまとめでは、バスでの献血者数は3月第1週から計画を下回り、3週目には計画比68・2%まで落ち込んだ。血液は採血から3週間有効だが、在庫が一定量を割り込む状態が続くと、医療機関の使用制限も現実味を帯びてくる。

 バスの行き場がない自治体は少…

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