[PR]

 新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で業績が悪化したとして、都内のタクシー会社、ロイヤルリムジン(東京都江東区)がグループ会社を含む約600人の運転手全員の解雇方針を示したことについて、運転手の一部が11日、解雇の撤回などを求めて団体交渉を申し入れた。

 グループ会社「ロイヤルリムジン東京」(同中央区)に勤める運転手3人が11日、個人加盟できる労働組合「日本労働評議会」に加盟。会社側に解雇方針の撤回や保障給の支払いを求めて、団体交渉を申し入れた。出席者によると、会社側は申入書を受け取ったうえで、改めて回答すると伝えたという。女性運転手(51)は申し入れ後、「600人をやめさせざるを得なかったことについて、きちんと説明責任を果たしてほしい」と話した。

 ロイヤルリムジン東京には労組加盟者を含む運転手約10人が説明を求めて駆けつけた。会社側は3月分の給与の支払いは明言したが、「私たちを解雇するのか」との質問には明確には答えなかったという。運転手の斎藤泰弘さん(53)は「社長は悔しいと語っていたが、これまで運転手をやめさせることについて一切説明がなかった。信用・信頼できない」と話した。

 ロイヤルリムジンの担当者は8日時点で取材に対し、運転手全員を解雇する方針だとし、「休業手当を払うよりも、解雇して失業手当を受けた方が乗務員にとって不利にならない」と説明した。ただ、専門家からは「安易な解雇が広がりかねない」との指摘が出ている。(吉田貴司)