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 新型コロナウイルスの感染拡大で政府が外出自粛を呼びかける中、安倍晋三首相が12日、ミュージシャンの星野源さんが歌う「うちで踊ろう」の動画に合わせ、東京・富ケ谷の自宅でくつろぐ様子を首相官邸のインスタグラムや自身のツイッターなどに投稿した。これに対し、「政治利用するな」「くつろいでいる場合じゃない人が日本にはたくさんいますよ」などと批判的なコメントが相次いだ。

 首相は、愛犬を抱いたり、読書したりする様子の動画を投稿。首相官邸のインスタグラムには、「友達と会えない。飲み会もできない。ただ、皆さんのこうした行動によって、多くの命が確実に救われています」と自宅待機を呼びかける首相のメッセージが添えられた。

 この投稿に、ネット上では批判が殺到。立憲民主党の蓮舫氏は自身のツイッターで「自宅でくつろいでいる様子で、国民も自宅待機をして欲しいと言うのか」と疑問を示した上で、「自身の自宅映像や芸能人映像ではなく『自粛と補償はセット』の政策を」と苦言を呈した。また、自民党からも「今ここで首相がゆったりとくつろいでいる姿を見たい人がいるだろうか。『それは違う』って誰か言えなかったのか」(中堅議員)との声が漏れた。

 「うちで踊ろう」は、星野さんが自身のインスタグラムで公開した楽曲。外出を控える動きが広がる中、ミュージシャンや著名人が星野さんに合わせて歌ったり、踊ったりする動画を相次ぎSNSに発信するなど話題になっている。星野さんはその後、インスタグラムに「ひとつだけ。安倍晋三さんが上げられた“うちで踊ろう”の動画ですが、これまで様々な動画をアップして下さっている沢山(たくさん)の皆さんと同じ様に、僕自身にも所属事務所にも事前連絡や確認は、事後も含めて一切ありません」と投稿した。

 菅義偉官房長官は13日午前の記者会見で、「ツイッターでは過去最高の35万を超える『いいね』をいただくなど多くの反響がある」として有効だったという認識を示した。

 首相の動画は11日に自宅で撮影された。首相は同日午後3時前に首相官邸に出邸し、午後4時からの政府対策本部に出席。午後5時ごろ帰宅した。