富山市民病院でクラスターか 医師や患者ら16人感染

有料記事新型コロナウイルス

竹田和博 田島知樹 野田佑介
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 富山県内でも新型コロナウイルスの感染拡大は止まらず、13日夕方までに確認された感染者は計44人にのぼった。うち、4割近い16人が富山市民病院の医師、看護師、入院患者で、市はクラスター(感染者集団)とみて対策を急いでいる。

 通常なら1日1千人が外来で訪れる同病院は13日朝、静寂に包まれていた。玄関前には「外来診療休止」と書かれた赤字の案内紙。建物内部の電気は消え、人や車の往来もほとんどなかった。

 同病院では9日、50代の女性看護師の感染が判明。10日に院内を消毒し、13日から外来診療を再開する予定だった。しかし、同僚看護師や入院患者の感染が次々と確認され、12日夜には医師の感染も分かった。結果、外来診療を13日から1週間程度休み、救急患者の受け入れなども当分の間休止せざるを得なくなった。

 同病院は県内に五つある感染症指定医療機関の一つ。今のところ、コロナ感染患者の受け入れや治療は続けるとしている。

 感染者の内訳は患者9人、医師(整形外科)2人、看護師5人。13日に会見した市福祉保健部の酒井敏行部長は「クラスターと認識している」と述べ、県を通じて対策班による支援を厚生労働省に要請したという。

 藤村隆院長は「対策班を要請することは非常に重大な事態だと認識している。職員から感染者が出たことについては、改めて深くおわび申し上げたい」と陳謝した。

 これまでに医療従事者47人、入院患者37人がPCR検査を受けた。うち、13日午前9時現在、医療従事者39人、患者15人の陰性が確認されているという。

 県内では、麻酔科の60代の…

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