拡大する写真・図版「SAVE THE LIVEHOUSE」のホームページから

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 ドリンク代の前払いで、ライブハウスに支援の手を――。新型コロナウイルス感染拡大の影響で休業要請が相次ぐなど、経営の危機にあるライブハウスを支援するプロジェクト「SAVE THE LIVEHOUSE」(https://savethelivehouse.com/別ウインドウで開きます)が動き出した。

 キャッチコピーは「あなたの“いつか”の楽しみが、ライブハウスの“今”を救う」。客側は、専用のサイトを通じて1枚600円のドリンクチケットをインターネット上で前払いする。8%の手数料を引いた、1枚につき552円が各店の口座に振り込まれる。支援先は、サイトに載っている全国のライブハウスから選ぶことができる。

 プロジェクト発起人代表の小田翔武(しょうぶ)さん(27)=大阪市=は、バンド「MASH BROWN」のギタリスト兼システム制作会社の社長。音楽業界などの知人の協力でライブハウスに直接声をかけ、ツイッターでも「助けが必要な人は手をあげてください」「多くのライブハウスに届いてほしい」と呼びかけた。

拡大する写真・図版「SAVE THE LIVEHOUSE」の発起人代表・小田翔武さん=2020年4月13日、大阪市中央区、杢田光撮影

 その結果、プロジェクトの始まった8日時点で約20軒だったライブハウスは、13日には北海道から沖縄まで約70軒に広がった。それでも全国にある店のごく一部にしかすぎず、「国や行政の支援を待つ間に、つぶれる店が出てきてしまう。早く支援を始めなければという危機感があった」と話す。店側からの申請を受けると、24時間を目安にサイトにアップ。週ごとの振り込みを可能にするなど、素早い対応を心がける。

 チケットは、追加で注文するドリンク代のみに使うことができる。入場時のドリンク代には使えない。有効期限は今のところ6月1日から1年間としているが、感染拡大を見据え、期限の変更も検討している。

 小田さんのバンドもライブが次々と中止になり、先行きが見通せない。「音楽人で、システムの知見もある僕が今できることは何だろうと考えた。一人一人の力は微力でも、1日や1週間、ライブハウスが沈むのを遅らせることはできるかもしれない。できるだけ多くの場所で、音楽が鳴り続けてほしい」

拡大する写真・図版音楽活動の傍ら、システム制作会社を経営する小田翔武さん=2020年4月13日、大阪市中央区、杢田光撮影

 13日時点で、約2千人がサイトに登録しているといい、集まったドリンク代は、431万1600円。7186杯分のドリンクチケットが売れた計算になる。(杢田光)

拡大する写真・図版「SAVE THE LIVEHOUSE」の呼びかけ文。5人の発起人が名を連ねる