[PR]

コロナ法律相談 回答:谷真介弁護士

 新型コロナウイルスが、社会や経済をも急速にむしばみ始めています。新型コロナによって身の回りで起きる様々な問題について、各分野の専門家に記者が解決策を聞きました。(聞き手・平賀拓哉)

 Q 新型コロナウイルスの感染拡大が問題になっているのに、会社は新入社員歓迎の宴会を開くなど、十分な感染防止策を取ってくれません。

 A 労働安全衛生法は、事業者は労働災害などを防止する義務があり、快適な職場とするよう努める義務があると定めています。

 会社に労働組合があれば、会社側に団体交渉を申し入れて職場環境の改善を求めましょう。組合がなくても、同僚と話し合って意見を集めるなどして、会社に具体的な措置をとるよう要求しましょう。

 とくに常時50人以上の労働者を使用する事業場では衛生委員会を設置し、衛生委員会を月に1度は開かなければなりません。会社側に衛生委員会の開催を求め、具体的な改善策を提案してみましょう。

 会社が職場内での消毒液の設置や職場の換気、テレワークや時差出勤などといった基本的な措置をとるのは当然です。密閉、密集、密接のいわゆる「3密」空間で多人数での会議や宴会といった行事も、従業員の命と健康を守るためには控えなければなりません。

 会社が改善要求に応じなければ労働基準監督署に申告し、是正指導を求めることができます。会社が感染防止の義務を怠り、感染が広まれば会社に損害賠償を求めることもできます。

 従業員の命と健康を第一に考えない会社は、新型コロナが収束した後も「ブラック企業」という悪評が広がる可能性があり、かえって大きなダメージを受けるかもしれません。

     ◇

〈たに・しんすけ〉2007年弁護士登録。大阪弁護士会の労働問題特別委員会前副委員長で、日本労働弁護団常任幹事。労働者側の立場で労働問題に取り組む。

 ※Q&Aの内容は、身近な法律問題について解決の参考となるよう、あくまで一つのケースを示したものです。個別の事情によっては、回答内容があてはまらないことがあります。

     ◇

 新型コロナウイルスに関する問題に、記者が専門家に取材してお答えします。ご質問はQcorona@asahi.comメールするにメールでお寄せください。

労働に関する相談窓口やQ&A

・新型コロナウイルス感染症に関する特別労働相談窓口(各地の労働局)

・なんでも労働相談ホットライン(連合)0120・154・052、平日午前10時~午後5時半

・新型コロナウイルスに関する事業者・労働者等向け無料電話相談(大阪弁護士会)06・6364・2046、平日午前10時~午後4時

・新型コロナウイルスに関するQ&A(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00018.html別ウインドウで開きます

・新型コロナウイルス感染症に関する労働問題Q&A(日本労働弁護団)http://roudou-bengodan.org/topics/9247/別ウインドウで開きます