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 日本カトリック司教協議会は、聖職者による未成年者への性虐待について、1950年代から2010年代までに計16件の被害の訴えがあったとする調査報告書をホームページで公表した。聖職者側が加害を認めたのは4件。否認したケースで第三者委員会による調査があったのは1件だけだった。処分中にもかかわらず、条件を守らずに活動している聖職者もいたという。

 調査は、世界の教会で性虐待が明らかになっていることに危機感を強めたフランシスコ教皇の意向を受けて、司教協議会が昨年5月から実施した。

 その結果、被害の訴えは計16件あった。内訳は、50年代に1件、60年代に5件、70年代に1件、90年代に3件、2000年代に3件、10年代に2件で、ほかの1件は詳細不明。

 訴えた被害時の年齢は6歳未満が1人、6~12歳が5人、13~17歳が6人、不明が4人。性別は男子7人、女子6人、不明が3人だ。訴えは、最も早くても被害を受けてから半年以内で、10~30年後が最も多く、50~70年後に訴えたケースもあるという。

 聖職者側は日本人と外国籍が半々だった。訴えがあった際の措置は、聖職停止が2件、退会が1件、異動が8件、不明が5件で、現在も5人は聖職にあるという。

 司教協議会は、今回の結果を「氷山の一角」としており、会長の高見三明大司教(長崎大司教区)は「調査報告には、教会が抱えている問題、今後取り組まなければならない課題が多く含まれており、引き続き、真の実態把握への努力を続け、再発防止に全力を尽くす」としている。(編集委員・大久保真紀