積水ハウス新経営陣どうなる? 会長らの再任にNO
生田大介
積水ハウスの前会長が経営陣の刷新を求め、現経営陣と議決権の争奪戦を繰り広げている同社の株主総会が23日に迫ってきた。株主の3割を占める海外投資家に大きな影響力を持つ助言会社大手2社が今月、現会長、副会長の取締役再任に反対する意見を相次いで出しており、顔ぶれが会社の提案通りに決まるかは見通せない。再燃した内紛の行方に注目が集まっている。
助言会社最大手の米ISSは9日付で、会社提案の取締役候補のうち、阿部俊則会長と稲垣士郎副会長の再任に「ガバナンスに残る懸念の責任がある」とし、反対することを株主に推奨した。一方、和田勇前会長らの株主提案には米投資会社幹部のブレイディ氏、元TDK専務の岩崎二郎氏の2人だけに賛成した。
同業の米グラスルイスも7日付の意見で、阿部氏と稲垣氏ら現経営陣4人の再任に反対。株主提案では和田氏やブレイディ氏ら4人に賛成した。
前回、取締役の任期が切れた2018年の総会では阿部氏、稲垣氏はそれぞれ69%、73%の賛成を得ていた。ただ、両社の助言は「国内の機関投資家も参考にすることが増えてきた」(大和総研の鈴木裕主任研究員)といい、予断を許さない状況だ。
積水ハウスの内紛は、55億…